日本の会社には「正社員」という制度があり、メンバーシップ型雇用の中核をなしています。基本的に「正社員」は何でもやる人であり、定年があってそれまでの雇用が保障されています。会社側が指名解雇する事は判例上できません。この制度には法律上の裏付けはなく、ただ今まではそうだったという事です。先進国の真似をしていれば経済成長できた昭和の時代には、この制度が日本の役に立ちました。既存の製品をより安く作って輸出するというモデルがうまく機能した時代です。でもこれは他の国でも可能なモデルなので、中国、韓国、台湾、ベトナム、インドネシアなどアジア諸国が日本を真似した今では、日本は外需による成長ができていません。内需も人口が減るので毎年減少しています。経済成長には無駄な仕事をやめて、お金になる仕事に人を割り当てる必要があり、その過程で失業者が増加します。会社内で失業者が出た場合、指名解雇はできないのでなかなか無断な仕事が減りません。これを打開するにはメンバーシップ型雇用をジョブ型雇用に変える必要があり、それは「正社員」制度の廃止と同じ意味を持ちます。「正規」と「非正規」の区別や定年がなくなる代わりに、手切れ金による指名解雇ができるようになります。労働者は「有期契約」か「無期契約」を選ぶ事ができ、法律で「有期契約」は最長1年までと決めます。でも日本のメンバーシップ型雇用が成長の足かせだという認識を持つ政治家は少ないので、メンバーシップ型雇用をジョブ型雇用に変える法改正は議論にもならず、「非正規」が賃金の重しになっています。無駄な仕事をたくさん抱え込んだ日本が他の国に負けるのは、正社員制度が原因なのです。
2026年01月24日追記
補足します。定年を違法とするには、年齢による雇用差別をなくす法律が必要です。それは手切れ金付き指名解雇を容認する法律とセットになります。その結果メンバーシップ型雇用がなくなり、正社員という区別が無意味になります。すべてはジョブ型雇用になり、1年までの有期契約か無期契約かという違いだけが残ります。
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