2022年3月3日木曜日

オミクロン株の死亡率

厚生労働省の助言機関が「オミクロン株感染の致死率は、季節性インフルエンザよりも高いと考えられる」と発表[^1]しました。オミクロン株の0.13%に対して季節性インフルエンザを0.006%ないし0.09%と見積もっています。ただし「どちらも全ての感染者を把握することは不可能なため、正確な比較が難しい」とも言っています。無症状感染者が9割とされるオミクロン株の場合、この数値は多めに出ます。そのうえ誤差範囲を明示せずに0.13%とひとつの数字を出すと、これが正しいものと誤解される恐れがあります。科学的には誤差範囲まで見積もるべきで、この数値はあてになりません。また日本では基礎疾患の悪化で亡くなっても、たまたまコロナに感染しているとコロナの死亡者として数えるので、ここでも多めにでます。したがって「オミクロン株感染の致死率が季節性インフルエンザよりも高い」というのは大いに疑問です。感染者の定義が検査陽性だとすると、それは全ての感染者数を表しません。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/medical/20220302-OYT1T50269/

2022年03月15日追記
こちらの記事では、第6波でコロナによる死亡とされた人の3割は、コロナ以外の誤嚥性肺炎や老衰で死亡した事が岡山県より報告されています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。