2023年1月30日月曜日

貿易赤字

先日「2022年の貿易赤字は過去最大」という報道[^1]がありました。2010年までの黒字が2011年からの5年間は赤字に変わり、これは東日本大震災で日本の輸出力が衰えた時期と重なります。2013年からの異次元緩和では円安になり、輸出が増えるとともにインバウンド観光による貿易黒字が実現しました。でも黒字は2016年、2017年、および2020年だけで、その黒字額も年間5兆円には届きません。2022年の赤字額は約20兆円と巨額で、エネルギー価格の上昇と円安の結果です。そのエネルギー価格は高止まりしており、円安も続きます。2023年はインバウンド観光で数兆円の収入が期待できるものの、10兆円以上の貿易赤字になるものと予想します。日本の貿易赤字は定着し、「加工貿易」という昭和のビジネスモデルが破綻している事を証明しています。財政赤字と貿易赤字という双子の赤字が日本の課題です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA190OR0Z10C23A1000000/

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