2023年1月29日日曜日

臓器移植

iPS細胞を使った臓器再生が実用化されるまで、脳死患者からの臓器移植は続きます。そこにはふたつの問題があり、日本の移植ドナーの人口当たりの数が米国と較べて極端に少ない理由となっています。そのふたつの問題とは、まず脳死の判定を始めるのに患者家族の同意が要るという点と、脳死の子供から臓器を取るのに保護者の同意がいるという点です。つまり日本では医者に脳死判定を始める権限がないので、医療の素人である家族が実質的に脳死判定をしています。脳死が人の死であると法律で決まっていても、目の前の患者は体温があり(人工)呼吸もしているので、それを死と認めるのは家族には無理です。その結果日本ではドナーが極端に少なく、心臓移植では5年待ちとなっています。その5年の間に移植待ちの人は大部分亡くなり、脳死患者も生き返る事はありません。生きている人を救うという意味では、日本の臓器移植法はあまり役に立っていません。まずは医者に脳死判定を始める権限を持たせるべきでしょう。

^1: https://mainichi.jp/premier/health/articles/20230116/med/00m/100/024000c

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