備蓄米をJAが落札した値段から考えると、5kgで3500円というのが備蓄米の小売価格になると思われます。コメがいくらなら適正価格かというのは難しく、日本では議論が始まってもいません。コメを輸入して国内産のコメと戦わせれば適正な価格に落ち着くとしても、どのコメを輸入するかで変わってきます。筆者は長年アメリカに住み現地のコメを食べました。カリフォルニア州ではコシヒカリが大規模生産されており、日本のコメと食味は同じです。ただし湿気が少ない気候なので、炊くときに水をやや多め(日本より1割増やすとモチモチになる)にします。日本では輸入されておらず食べられないものの、もしアメリカに行く機会があればお勧めのコメが「田牧米」[^1]です。個人名が付いたコメは日本では考えられないでしょうけど、「冷めてもおいしい田牧米」として現地では有名です。筆者は温暖化と生産者の高齢化により日本のコメ生産は曲がり角に来ていると思います。ところがアメリカから輸入される米はいまだに「カルローズ」が主流で、不満を持っています。このコメは「錦」と共にコストコで売られるような「値段重視米」であり、小売価格を抑えるために選ばれていました。ところが国内産のコメが以前の倍の価格となったいま、カリフォルニア産コシヒカリが比較的安価に手に入る時代になりました。JAとしては反対でしょうけど、輸入業者にはカリフォルニア産コシヒカリの輸入を始めて欲しいと願います。外国産の米が国内産と同じ味で値段が安いとなれば、国内産にこだわらない消費者は大勢います。ベトナム産やタイ産が安いのは分かります。でも味にこだわればカリフォルニア産コシヒカリに勝る外国産の米はありません。田牧米は高いので、そのひとつ下のランクでも構いませんから、輸入を始める会社が今の日本には必要です。
^1: https://smartagri-jp.com/management/2519
2025年04月10日
日本のコメが高コストなのはコメ農家が保護されているからという指摘です。兼業農家ほど小規模なので相対的にコストが高く、時給10円の根拠となっています。韓国のコメが日本の4割の値段なら、日本もその位のコストで生産できるはずです。
備蓄米が出回ってもコメの小売り価格はむしろ上がっています。つまり農林省の「コメは足りている」は間違いで、「流通の目詰まり」は価格上昇の原因ではありません。そうだとすれば、備蓄米の買い戻しには国産米ではなく輸入米を当てるべきです。
2025年04月16日追記
備蓄米を放出するくらいコメが足りない時は、輸入米も活用すべきではありませんか。
2025年04月19日追記
米国産コシヒカリを店頭に並べて、消費者に食べ比べてもらいましょう。貿易赤字解消とコメ価格低下の一石二鳥が期待できます。日本のコメが海外で通用するのかも分かります。
2025年05月17日追記
カルローズもいいけど、ぜひコシヒカリも輸入して下さい。