「財源がないから減税できない」[^1]というのは半分正しく、半分間違いです。日本は毎年赤字国債を発行して税収不足を補っています。つまり国債は事実上の財源であり、国債を発行すれば減税は可能です。ところが法律上、赤字国債は禁止されています。これを毎年「今年だけ使わせて」という理由で立法措置により回避しています。減税は政治家が決める事であり、財政赤字の日本でも国債を使えば減税は可能です。財務省の立場は「財政赤字だから減税は不合理」というもので、財務省に増税や減税の権限はありません。つまり減税するかどうかは国民にかかっており、国債が増えても減税したければ今でも可能です。2022年にイギリスが財源を明示せずに減税に踏み切った時は、大幅ポンド安でトラス首相が辞任[^2]しました。国債が増えるとその国の通貨は安くなるのが普通で、日本が財源を国債とする減税を行う場合、似たような大幅円安が起きると予想されます。貿易赤字と為替操作でトランプに文句を言われている日本としては、むしろ円高となる政策が必要なので、この時期の減税は無理でしょう。
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