ピケティ氏の「21世紀の資本」で話題になった「r>g」という不等式のお話です。資本収益率を示すrと経済成長率gとの間には、歴史的にみて前者が常に後者を上回るという観測データがあるというのは、データの取り方が妥当な限り誰にも反論できない事実です。経済学は歴史学なので過去のデータからモデルを作って未来を予測します。なぜこの不等式が成り立つのかという証明がないという指摘は意味がありません。なぜならこれは数学ではなくて歴史学だからです。でもこの不等式を背理法で説明することはできます。もし「r<g」なら資本を投資するよりも働いて所得を増やした方が割りが良いので、だれも投資をしなくなります。すると既存の産業は生産性を上げることができず、まったく新しい産業も生まれません。つまり資本主義社会が発達して拡大するには資本を投資する必要があり、「r>g」でなければ資本主義社会は衰退します。現実に資本主義社会はまだ拡大しているので、今のところ「r>g」は当分続くでしょう。「ナニワ金融道」というマンガにもあるように「資本主義では資本家になるのが勝ち」なのです。
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