2023年6月28日水曜日

室内の象

英語には「elephant in the room」という表現があります。誰もが知っているのに、見て見ぬふりをしている大問題という意味です。日銀の国債保有率が過去最高の53%[^1]を越え、この「室内の象」となっています。昨年始めまでは50%を天井としてきた国債保有率が、YCC維持のためその天井を越えました。さらに恐ろしいのは、誰もその異常さを理解していない事です。日本の経済は一見うまくいっているように見えます。でも表面下では巨額の財政赤字を日銀がお札を刷って補填しており、実態は砂上の楼閣です。この楼閣を支えているのは経常黒字なので、経常黒字が日本の命運を握っています。50%というタガが外れてしまい、事実上の国債発行額上限が消えました。この財政赤字が政治問題にならない日本は異常です。

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