2009年12月31日木曜日

1966

これを書くと歳がばれますけど、マサは子供のころアメリカ製テレビドラマを日本でよく見ていました。タイムトンネル、宇宙大作戦(スタートレック)、0011ナポレオンソロ(The Man from U.N.C.L.E.)、謎の円盤UFO(UFO)などです。大人になって昔のテレビが見たくなり、見逃したエピソードなどもあるので思い切ってアメリカでDVDセットを購入しました。大人買いです。上記のドラマのうちUFOはイギリス製ですが、他の三つはほぼ同じ時期にアメリカで放映されています。タイムトンネルがABCで1966年から1967年、宇宙大作戦がNBCで1966年から1969年、0011ナポレオンソロがNBCで1964年から1968年です。そこで1966年はこれらのドラマが同時に放送されていた豊作の年となります。ちょうどテレビが白黒からカラーになる時期なので、始めのころのエピソードが白黒で放送されていたドラマもあります。タイムトンネルは確かNHKで放送していました。歴史の事実を脚色したドラマなので社会の勉強になるといって、家に1台しかないテレビを子供が見ていた時代です。DVDセットを買って初めて分かったのですが、タイムトンネルは2006年にリメークでなんとテレビ映画が作られていました。そこではトニーが女性の役になっていて、トンネルも違うデザインになっていました。第二次世界大戦を扱う暗いエピソードだったので残念ながらシリーズ化には失敗したようです。宇宙大作戦はアメリカで放送が終わってから人気が出たドラマで、数多くの映画や関連ドラマを生み出した伝説的シリーズです。2009年にまったく新しい配役で蘇った映画が公開され、懐かしいカークとスポックの若い頃のエピソードを利用して新しい物語を生み出すことに成功しています。今後が楽しみです。ナポレオンソロはジェームズボンドの作者として有名なイアン・フレミングが原作者として生み出したテレビドラマで、冷戦時代であるにもかかわらずアメリカとロシアのエージェントが協力するという、当時としては画期的な筋立てで成功しました。イリヤ役のデビット・マッカラムは真面目で禁欲的なエージェントを演じ、アメリカの女性に大変人気があったそうです。ナポレオンとイリヤの組み合わせは、宇宙大作戦のカークとスポックの組み合わせにも通じるものがあります。いかにも女好きのナポレオンとカークに対して、誠実で人を裏切らないイリヤとスポックは案外女性の理想とする男性像なのでしょう。こうしたアメリカ製ドラマとすこし違うのが謎の円盤UFOです。時代もアポロ11号が月に着陸した後なので、基地のセットや月の描写がより現実的になっています。ドラマが当時からみて10年後の1980年に設定されており、自動車電話や月への往復ロケットなど近未来的要素がつまっていました。もともとサンダーバードという人形劇のテレビドラマを作っていたジェリー・アンダーソンの作品なので、ミニチュアセットを使ったシーンもありました。人間が演じる実写部分との違和感はあるものの、UFOが高速で回転しながら空を飛ぶシーンは秀逸でした。ミニチュアセットで屋外の俯瞰シーンを撮る場合、草や木の葉が静止しているのがイマイチで、今から思うと実写では必ず草や木の葉は風に揺れているので、このあたりの工夫がサンダーバード時代から進化していなかったようです。登場人物のファッションはなかなか良くできていました。60年代のアメリカのテレビドラマは話し出したらキリがないので、また別の機会を設けたいと思います。

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