2009年12月29日火曜日

サラダ

アメリカのサラダは三つの点で日本とちがいます。ひとつめは使う食材の種類です。いえレタスやトマトは使いますけど、それに加えて生のモヤシ、生のマッシュルーム、生のネギ、生のブロッコリー、生のカリフラワーなどびっくりする物を生で食べます。菜食主義の人がいますので、サラダだけで食事とする人のためにさらに豆腐のサイの目切りやゆで卵、パスタなども用意されています。これらの食材を重さあたりいくらで販売するサラダバーが人気です。ところが、日本でおなじみのキャベツの千切りはアメリカにありません。キャベツはなぜか生で食べるものではなく、サラダの食材には入れてもらえません。芽キャベツなら茹でたものを用意しているサラダバーがあります。キャベツの千切りは日本食レストランでとんかつと一緒に出てきますが、他では見かけない食べ方です。ふたつめの違いはドレッシングです。レストランでもドレッシングは複数用意してあるのが普通で、お客は自分の好みのドレッシングを注文します。日本みたいに勝手にドレッシングを選んでかけて出すような店は、日本食レストラン以外ありません。ドレッシングにはオイル&ビネガー、シーザー、ブルーチーズ、ランチ、サウザンアイランドなどがあり、マサはブルーチーズが好きです。日本のフレンチドレッシングはアメリカにはありません。味的にはオイル&ビネガーがそれに近いようです。オイルはオリーブオイルを使い、ビネガーにはワインビネガー、りんご酢、バルサミコなどを使います。ブルーチーズはアオカビの生えたチーズをドレッシングに入れたもので、独特の香りがあります。最初はこの香りになじめず食べられませんでしたが、何回か試すうちに慣れて美味しいと感じるようになりました。納豆みたいなものです。その国の人が美味しいと思って食べている食材は慣れれば美味しいに違いないので、日本の人にもブルーチーズをオススメします。最後の違いは食べるタイミングです。夕食などゆっくり食べる食事では、まず最初にスープかサラダを頼みます。洋食でいう前菜です。サラダを食べ終えると肉か魚の番です。肉を食べていると野菜で口をさっぱりさせたくなりますが、付け合せの野菜は温野菜しかありません。とんかつに千切りキャベツのような絶妙の組み合わせはありません。野菜をサラダ以外で美味しく食べるのはフランス料理の方が上手で、アメリカの野菜の食べ方は単純です。日本料理も野菜料理は豊富ですが、菜食主義の人は魚のダシも食べられませんので、結局サラダバーが民族の入り混じったアメリカでは理にかなったやり方のようです。

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