2022年7月4日月曜日

日銀の限界

ついに日銀が保有する国債が発行残高の50%を越えた[^1]そうで、いわゆる財政ファイナンスと呼ばれる状態になりました。日本政府の赤字を日銀がお札を刷って穴埋めするとどうなるかと言えば、円の価値が国内的にも国外的にも下がるのでインフレと円安が進みます。つまり日本の物価はさらに上昇し、日銀の望む2%を恒常的に上回る状況が続きます。でもここで赤字国債の購入を止めると長期金利が上がり、国債の価格が下がって日銀が損失をかかえます。さすがの日銀も手詰まりとなっており、今後は過度なインフレを容認する日銀への風当たりが強まるとみられます。でもインフレ率ほど賃金は上がらないので、経済が縮小するスタグフレーションの時代になります。物価高を抑えるには長期金利を上げるしかなく、国債購入を止めるという事です。つまり量的緩和の縮小です。これは新しい日銀総裁の仕事になるでしょう。

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