2023年8月21日月曜日

浮かれてるけど

日本の2024年度の名目GDPが600兆円を越える見通し[^1]となり、税収の上振れに期待する声が出ています。的外れの少子化対策と防衛費の増額で来年度は支出が増えるので、税収の増加は好都合です。インフレにより物価が上がり、それに比例して消費税も増えるので、収入の増加がもたらす所得税の増加と合わせて税収が増えます。でもこれはあくまでも名目なので、物価が上がって実質予算が減ったり公務員の給料が民間に準じて引き上げられると、税収増加の効果は減少します。税収を増やすために使った国債額の方が税収増加分より多いという現実は変わらず、実質所得を増やすには生産性を上げる必要があります。インフレにともなって国債の利率が上がるので、2024年度の国債利払いも3兆円近く増加[^2]します。税収の上振れ分がそこに吸収されるのはほぼ確実です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD240T00U3A720C2000000/

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。