軍艦島
長崎の観光資源でもある通称軍艦島の建物が、時間の経過とともに朽ちています。筆者の個人的意見としては、そのまま朽ちていく姿を産業遺産として見せて欲しいと思います。大正時代に建てられた鉄筋コンクリートの建物は、風雨にさらされて劣化し部分的に崩壊しています。おそらく地元の人は、これ以上劣化が進まないように補修したいでしょう。技術的にはコンクリートのヒビを塞いで、雨水の浸入を防ぐ事は可能です。でも大きな地震で崩れそうな建物が大部分で、雨水の浸入を防いでも露出した鉄骨の劣化は止められません。崩壊を遅らせる事はできても、あと百年は持ちません。逆にそのはかなさがこの遺産の良さだと思います。人が住まなくなった建物が崩れていく姿は、人の限界を示しています。軍艦島の建物は古さに価値を持つ遺産ではなく、その崩れていく姿に価値を持つ遺産です。ここが世界遺産となったのは島に造られた鉄筋コンクリートの町が珍しいからで、建物内部を鉄骨で支えたりせず、補修も最小限にして朽ちていく姿を見せる方針を維持しましょう。たとえ島の建物がすべて倒壊しても、その文化的価値は遺跡として残ります。
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