2026年6月30日火曜日

ビッグマック指数

ビッグマック指数[^1]は世界でビッグマックの値段を比較する事で、物価や為替レートを考える時に使う指数です。2026年の数値としては、日本が480円で54ヵ国中48位となっています。日本より安い国はベトナム、フィリピン、エジプト、インドネシア、インド、台湾なので、外国旅行に行くときはこれらの国に行けば物価が安いと感じるでしょう。飛行機代も含めると台湾が一番良さそうです。アメリカのビッグマックが6.12ドルなので、480円が6.12ドルに相当すると考えれば、1ドルは78円となり為替レートの倍も円高になります。つまりアメリカから来ると、日本は何でも半額で買える国というわけです。昭和の頃に安い物価を求めて日本人が香港に旅行した事を思い出します。これはアベノミクスが円安を求めて金融緩和した結果なので、自業自得という側面は否めません。インバウンドの増加は大都市のみならず地方都市にも恩恵をもたらすので、せめてこれ以上の円安は阻止してもらいたいのが本音です。

^1: https://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html

2026年6月29日月曜日

ババ抜き

人口減というババを誰が引き抜くのかというババ抜きが日本で始まっています。大半の自治体が人口を失う中で、ごく一部の市町村が人口を得る[^1]という姿は長続きしません。長期にわたって人口を得るには確実な仕事も必要で、半導体製造で潤う熊本を除けば東京しか残りません。出生数は複利で減るし、団塊の世代も後期高齢者となりました。移民を否定している以上、日本は人口減少を前提とした行政を進めるしか手がありません。自衛隊は人が足りない、病院は人が足りない、介護施設は人が足りない、農業や漁業は人が足りないという現実から目を背けてはいけません。東京ですら飲食業は人が足りていません。政府と民間は大幅なロボット化に投資すべきです。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC29AAT0Z20C26A5000000/

同日追記
「フィジカルAI」で大幅なロボット化が実現すると良いのですが。

2026年6月28日日曜日

家と空間

東京など大都市の家はマンションが中心で、狭くて居心地はあまり良くありません。そこでスタバ[^1]のような空間が必要になります。つまり飲み物が主目的ではなく、心地よい空間を楽しむのが目的です。家は寝に帰るだけの箱であり、心からくつろげる場所ではありません。狭い家は圧迫感と閉塞感を生み、むしろ監獄にいるような気持ちになります。予算が限られる中で通勤の利便性を優先すれば、駅チカの狭いアパートやマンションに住むしかありません。スタバの他にもコメダやタリーズなど心地よい空間を提供する業者があり、そこでは飲み物の値段はあまり問題になりません。昭和に流行った喫茶店もそうした空間を売り物にしていました。その中でドトールやルノアールのようなチェーン店は生き残り、他店との差別化に成功しています。今後も家の値段が上がり居心地が悪化するので、人口減でもこうした心地よい空間を手頃な値段で提供するお店が大きく減る事はないでしょう。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC140VJ0U6A610C2000000/

2026年6月27日土曜日

女性と女系

天皇をどう続けるか[^1]という議論が本格化しています。今生天皇の実子が女性ひとりのため、女性天皇を期待する声があるものの、天皇は男性しか認めないという決まりがあるので、意見が分かれています。そこには女性天皇と女系天皇の違いが含まれ、整理が必要です。天皇は常に1人なので、その配偶者は近親交配を避けるため非宮家[^2]から選ばれます。歴史上女性天皇は6(8)人存在し、次の男性天皇が成人するまで中継ぎとして執務しました。伝説によれば初代の天皇である神武天皇は天照大神の5代下の子孫であり、天皇の権威を神話と結びつけたのは女性天皇である持統天皇です。つまり女性でも天皇になれるのは、武力ではなく血筋のせいとしました。天照大神は女性ですから、天皇が女性でも良いという事です。ただし女系天皇は女性天皇から生まれた子であり、歴史上は存在しないとされています。今の日本の憲法では男女平等なので、天皇は男性でも女性でもいいはずです。ところが天皇は男性という皇室典範があり、そこに法律上の矛盾があります。天皇は基本的人権を持たず、法律には縛られないという事なら憲法にそう書くべきで、時代遅れの印象はぬぐえません。万世一系で男性のY染色体が続く事が大事という意見には、なぜY染色体が大事なのかの説明がありません。天皇は役割であり、天皇家で育つ事の方が大事なので、家業として実子が天皇を継げばよく、女性天皇がいても何も矛盾しません。その実子が天皇になる女系天皇もあって然るべきと考えます。万世一系も天照大神と同様に天皇の権威を高めるための伝説である可能性は高く、DNA調査でどこまで血筋が遡れるのか知りたいものです。

^1: https://president.jp/articles/-/115213

2026年07月17日追記
もし不自由な皇族になりたい人がいなければ、この変更も無意味となるでしょう。

2026年6月26日金曜日

国勢調査

日本の政府統計が劣化しているという報道[^1]があります。特に国勢調査に問題があり、2020年には未回答割合が16.3%まで増えています。そのうえ毎回この割合が増えており、次の国勢調査では20%に届く勢いです。その国勢調査にも項目が多すぎるなどの欠点があり、さらに統計を分析する人が足りないという問題も抱えています。国勢調査は個人情報のカタマリなので、回答を控える人がいるのは当然です。回答しなくても実質的な不都合はなく、昼間に調査員が訪問するだけでは会うことすらできません。外国人が10%もいる東京だと、調査員の日本語が分からない人もいるでしょう。やはりここはオンラインでの回答を促進する手立てが必要です。調査員を廃止して回答した人にポイントを配る方が良いと思います。他の公的統計との重複項目をなくし、調査項目を減らす事も大切です。さらに統計の分析にはAIを使うという記事中の提言もぜひ試みるべきでしょう。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE2145H0R21C25A1000000/

2026年6月25日木曜日

USBメモリ

自衛隊で情報セキュリティの基本が無視されているという報道[^1]がありました。その内容は深刻です。出所不明のUSBメモリがパソコンに使われ、ウイルスチェックもないまま1年もウイルスが活動していたというもので、このメモリは開放系と閉鎖系の間の情報伝達に使われていました。どうしてこんなずさんな問題が起きたのか、再発防止を目的として原因究明が必要です。そのUSBメモリも表示容量より実際の容量が1/4しかなく、自治体が手に入れた安物のようです。USBメモリのウイルスチェックを停止したのは、毎回端末に刺す時にチェックに時間がかかるためでしょう。閉鎖系が外部ネットに繋がっていないからといって、油断してはいけません。最もセキュリティが必要な国防システムに、これほど大きな穴があるとは驚きです。イスラエルがイランのウラン濃縮設備を壊すウイルスをUSBメモリに入れて感染させた事[^2]を知らないのでしょうか。


同日追記
USBメモリは情報セキュリティの穴なので、「1円でも安い」は禁物です。

2026年07月01日追記
USBメモリは消耗品扱いなので、いつ誰がどこで買ったかは石川県も記録してないでしょう。

2026年6月24日水曜日

日本式自動タクシー

自動運転タクシーが東京で実用化されていないのはなぜでしょう。道が狭くて運転が難しいのなら、自動車の幅を半分にして前後に2人が乗るだけのタクシーにすれば良いでしょう。軽自動車を造る技術があるなら、そうした細長いタクシーも可能です。大体のタクシーには1人か2人しか客が乗っていません。自動運転なら運転席は不要なので、2人乗りの細長いタクシーが東京に向いています。そうした車は宅配の自動化にも使えます。既存の自動車を転用するのではなく、東京で自動タクシーを実現するには何がベストかを考えましょう。

2026年06月26日追記
軽自動車のタクシーが可能になりました。タクシーの自動運転はまだですか。

2026年07月14日追記
ロボタクシー30都市で商用運行 日本はゼロ」なぜでしょうか。

2026年6月23日火曜日

令和6年度決算

最新の国の財政をまとめた決算書としては、令和6年度[^1]のものがあります。紙ベースの行政が昭和から続く日本政府の決算は数字をまとめるのに時間がかかるので、前年度の決算はまだ出ていません。やや古い令和6年度の決算をわざわざ読むのは研究者か物好きくらいです。でも国民としてはその中身を理解しておく必要があります。財政赤字額はこの年度で15.9兆円あります。1,483.3兆円の負債に対して783.4兆円の資産と699.9兆円の借金があります。日本には負債の半分に相当する資産があるから、実際の借金は多くないと言う人がいます。でもこの資産はほとんどが現金化できないもので、国有地や国道、米国債、年金の未払い費などです。民間会社なら所有する土地を売れば借金を返せます。でも政府が国有地や国道を売るとどうなるでしょうか。その国有地に立つ建物は土地使用料を課され、国道は私道となって通行料を徴収されます。米国債は米国との外交関係を良好に保つためのいわば株式持ち合いですから、これも簡単には売れません。年金の未払い費は将来の年金を払うための積み立て金なので、これも借金の支払いには使えません。つまり日本政府の1,483.3兆円の負債は減額できる余地がなく、国民全員で負担しなければなりません。負債のうち国債は1,184.6兆円あり、大部分を占めています。また利上げにより国債の利払いが増え、令和11年度には財政支出の最大項目が国債費(元本の償還と利払い)になると予想されています。

^1: https://www.mof.go.jp/policy/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2024/national/point.renketu.pdf

2026年6月22日月曜日

若者と貧乏

この記事[^1]は「若者は貧乏か」と問いかけています。貧乏というのは相対的なもので、収入とその人数を上から順に並べた場合、下から25%までが貧乏と定義されます。もちろん今の日本には貧乏のため飢え死にする人はいません。それに若者と一口にいっても、その中には富裕層の人から貧困層の人までいます。では若者特有の問題は何でしょう。それは少子化と赤字国債です。子供が減るのは若者が貧乏だからという理由で、若者の手取りが問題になります。それに毎年増える赤字国債も、今の若者がいずれ返済しなければならない負債として円安の原因になっています。若者が搾取されている現状に自ら気付き、一刻も早く赤字国債発行に反対すべきですが、赤字国債の恩恵を受けている国民が大部分なので増税ができません。赤字国債は時限爆弾であり、いつかは分からなくてもいずれ爆発する事は確かです。その前触れがジリジリと進む円安で、物価を押し上げています。若者の投票率が突然100%になったとしても、彼らにシルバー民主主義をひっくり返す力はありません。このさき貧乏になると分かっている若者は、仕方なく贅沢品となった子供をあきらめています。

^1: https://shueisha.online/articles/-/257902

2026年6月21日日曜日

経営・管理ビザ

2025年の選挙で話題になったのが「日本人ファースト」です。増え続ける外国人(労働者、旅行者、留学生)に対する不安や不満がその源になっています。何でも数が増えすぎると新しい問題を生みます。その中で狙い撃ちされたのが「経営・管理ビザ」で日本に住む外国人[^1]です。中国の不景気を背景に日本に来る中国人は増加し、簡単に取れる「経営・管理ビザ」が移民の手段となったのは事実です。ところが日本は移民を否定しているので、保守化する日本政府はこのビザの厳格化に踏み切りました。つまり「大きな投資をする人は歓迎」で、それ以外は来ないで下さいという方向です。言い換えると「日本経済にたくさん貢献する人だけ」来て下さいという方針です。つまり欧州や米国と同様の制限に踏み切ったという事です。日本人にも余裕がなくなり、食品の消費税まで減らそうという議論が起きています。今まで日本に住んでいた外国人は、他のビザに切り替えるか帰国するかを迫られています。日本以外の移民先を探す人も増えるでしょう。

^1: https://diamond.jp/articles/-/392883

2026年07月03日追記
資本金500万円の人が6人集まって会社を設立し、その中のひとりが資本金3000万円で「経営・管理ビザ」を取って、他の5人を「技能ビザ」で雇うという手もあります。

2026年6月20日土曜日

静かな退職

もともと日本の会社員や公務員は「静かな退職」[^1]モードで働く人が多いというのが筆者の意見です。クビにならない最低限の仕事をする、つまりお金のために「割り切って働く」のはメンバーシップ型雇用の特徴です。国際比較でも日本は最も仕事への熱意が低い国[^2]となっています。つまり外国では目新しい働き方でも、日本では昔からあります。巷ではジョブ型雇用がその解決策のように宣伝されています。でも日本の法律では手切れ金による指名解雇が不可能なので、「静かな退職」は影響を受けません。もちろん新しい会社なら最初から全員をジョブ型雇用で雇う事が可能でしょう。ところが既存の会社はメンバーシップ型雇用で採用した人ばかりなので、たとえやっても名ばかりのジョブ型雇用となります。既存の会社から年功序列をなくすのはほぼ不可能です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD097M30Z00C26A6000000/

2026年6月19日金曜日

280兆円

日本企業は全体で約280兆円もの現預金を保有[^1]しているそうです。それはつまり、それだけ法人税を上げる余地があるという事です。特に来年4月に食品の消費税を下げるなら、同時に法人税を上げて減税の財源とするだけでなく、赤字国債も減らすべきでしょう。人口が減る国で赤字国債残高を増やすのは悪手です。円安で家計から輸出企業に移動した冨を国民に返すべきだと思いませんか。勤労世代に文句はないのでしょうか。

2026年6月18日木曜日

マイナカード義務化

この記事[^1]はマイナカードの義務化を報じています。夏に紙の保険証が使えなくなると、実質的にマイナカードは義務化されます。それでも「持ちたくない」とか「持つのが無理」という人がいるのは事実です。「持ちたくない」のは個人情報が盗まれるのを警戒するためで、「持つのが無理」なのは「寝たきり」や「引きこもり」などで役所に行けないからです。前者の心配は当然なので、国が「情報安全」を保証する必要があります。マイナカードの仕組みを知らない人も多く、どんな情報がどこにありどう守られているのかという広報が大切です。後者の問題は役所から担当者が本人に会いに行く事で解決できます。こうした地道な作業は行政のDXに不可欠です。携帯電話は使わない、ネットも利用しない、家電(いえでん)もないという仙人のような人が最後に残ります。そうした人へも担当者が直接会いに行く必要があります。行政のデジタル化には本人確認が必要だからです。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/493787

2026年6月17日水曜日

金融教育

日本では学生ローンを奨学金と呼ぶくらい、金融教育が欠如しています。アメリカの高校はリーマンショックの反省から高校で金融教育[^1]をしているそうで、日本は遅れています。大学に行くのにどれだけお金がかかり、もし借金して大学を出たら、働いてもどれだけの返済期間がかかるかを高校生の時に計算させるべきです。職業選択と大学で何を学ぶかは密接に関係しており、そこにはエクセルで簡単に計算できるROIが存在します。大学に使うお金は自分への投資であり、その結果どれだけのリターンがあるかを計算するのは当然です。家計の収支計算から初めて、学生ローンやNISAまで高校生に教えれば、その知識が親にも伝わります。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02BYM0S6A600C2000000/

2026年6月16日火曜日

評価不足

東京都港区のデジタル地域通貨「みなトクPAY」が簡単に盗める[^1]そうです。郵送されるコードをアプリに入力すれば誰でも1万円分のポイントになるそうで、港区の担当者にはこのコードが現金に相当するものだという認識が欠けています。普通郵便で送るなら、それだけ盗んでも使えないような仕様にするべきで、評価不足です。アプリがいくらでも新しいコードを受け付けるというのも不思議で、犯罪を誘う仕様です。このアプリの開発を請け負った会社もこの穴は知っていたはずで、お役所仕事の典型となっています。盗まれた方には被害を知る方法もなく、税金の無駄使いです。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/national/20260615-GYT1T00432/

2026年6月15日月曜日

イラン和平なるか

イランとアメリカが戦闘終結で合意[^1]という報道があります。ただ、その合意内容は未発表で、19日に署名されるまで変わりうるし、破棄される可能性もあります。イスラエルというワイルドカードが戦争継続を望んでいるので、たとえ19日に署名されても戦闘が再開する余地は常にあります。この合意を強制する軍隊は存在せず、砂上の楼閣となりそうです。

^1: https://www.jiji.com/jc/article?k=2026061500135

2026年06月21日追記
イラン「ホルムズ海峡を封鎖」まだ数日、でも崩壊が始まっています。

2026年07月14日追記
砂上の楼閣が崩れたという事です。合意は破棄され、戦闘中です。

2026年6月14日日曜日

ダメな日本

ダメな日本には沢山の問題があります。この「国会でタブレットやパソコンが使えない」[^1]というのも、その一例でしょう。スマホは許されてます。それは携帯電話なのでOKです。紙を読むのはOKで、携帯電話以外の電子機器を使うのは「品位がない」という意味不明の理由で禁止です。日本の役所はファックスが欠かせません。首相ですらファックスに依存しています。「ちりつも」でこうした不効率なオペレーションが日本の劣化を加速しています。行政手続きも今だに基本的に紙ベースで、DXと言ってもエクセルで書類を造り、PDFとしてアップロードしています。その向こうではPDFを紙に印刷して、紙ベースの手続きを続けています。つまり昭和のやり方がそのまま続いているという姿です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA01ATL0R00C26A6000000/

2026年06月18日追記
「デジタルに慣れてない議員もいるから…」それこそが問題です。

2026年06月29日追記
外国ではもはや当たり前のライドシェアが、日本では岩盤規制で進みません。

2026年6月13日土曜日

賃金と雇用

ご存じの方には釈迦に念仏ですが、改めて指摘したいのが賃金と雇用の関係です。賃金と雇用は両方を同時に最大化する事ができません。平たく言えば、賃金と雇用には反比例する性質があるという事です。例えば2人でやっている仕事を効率化して1人でやれば、生産性は2倍になります。この場合1人はクビになり、残りの1人の賃金は2倍になるけど雇用は半分になります。もちろん仕事量が同時に2倍になれば雇用を維持したまま、賃金を2倍にする事ができます。でもそれには売り上げを2倍にする必要があり、簡単には行きません。売り上げを2倍にするには販売量を2倍にするか、販売価格を2倍にするかですから、新しい市場を開拓しない限り競争が激化します。日本は賃金より雇用を優先する社会なので、生産性を上げても不要になった人をクビにしません。売り上げが同じで生産性が2倍になれば、半分の社員は遊んでいるという結果になります。そうした会社はメタボになり、利益を生まないムダな仕事を増やします。そのためあえて生産性を上げずに運営する会社もあります。社員も昼間はゆっくりと仕事して、残業を増やす事で手取りを増やそうというわけです。労働組合は賃金と雇用の間で、一般に雇用を優先します。日本はメンバーシップ型雇用なので雇用が優先され、賃金は先進国の中で最低レベルです。言い換えると生産性向上より雇用維持のために税金が使われます。ゾンビ企業にも雇用維持のための補助金が支払われる国は日本ぐらいです。

2026年6月12日金曜日

人口と豊かさ

この記事[^1]は小さな地方の町においても、その土地を世界一と考える住民がヨーロッパにいると指摘して、日本の地方の若者が都会に出て働く事を批判しています。ヨーロッパを鉄道やバスで旅行した事のある人なら分かりますが、ヨーロッパの地方の町はだいたい広い牧草地や畑に囲まれています。この記事そのものも、日本の可住地面積あたりの人口密度がイギリスやフランスと比べて3倍から6倍と高い事を報告しています。それはつまりヨーロッパの1人当たりの農地がそれだけ広いという事を示しています。日本の農地は平地が少なく、機械化に適していません。地方の若者が都会に行くのは地元にいても食えないからで、単に都会に憧れているからではありません。農家は跡継ぎとなる長男以外は食い扶持がなく、また地方には封建的な気風もあって若者には住み辛いのが事実です。農業や漁業は指摘されているように人手不足で、仕事はあります。でもそれで得られる収入が少ないため、若者はコスパを考えて都会を選びます。産物の加工販売まで含めて収入を増やしたり、インバウンドを誘致して働き口を増やすという努力は大切です。ただし条件の悪い村には不可能な事も多く、過疎化が進むのは当然です。日本は農業国である事をやめ、工業国になった事で1億を超える人口を維持してきました。人口が減るとインフラの維持も難しくなるので、むしろ人口を集約して小さな地方の村の数を減らすべきかと筆者は考えます。

2026年6月11日木曜日

ガソリン補助金

日本政府は、税金をひと月あたり約3100億円使って[^1]ガソリンの小売価格をリッターあたり170円程度に抑えています。その理由として物価や経済活動への影響をあげている反面、それだけの税金を使ってどれだけの効果が得られたかという数字はありません。いわばROIが不明という政策です。この規模の出費を1年続ければ3兆円を超えます。ではその結果税収が3兆円以上増えるのかという問題です。逆に言うと、ガソリン補助金を出さない場合、税収が3兆円以上減るのかという問いです。税金を使っておいてその効果を検証しないのは「責任ある財政」とは言えません。スポット市場で高い原油を買っている以上、ガソリン価格が上がるのは当然です。安く買った備蓄原油も使い切ったら、今度は高い原油で備蓄をやり直す必要があります。激変緩和措置として始めたガソリン補助金をやめるにやめられないという状況です。

^1: https://www.jiji.com/jc/article?k=2026060600337

2026年6月10日水曜日

東京都の出生数増

この記事[^1]は、2025年の東京都の出生数が1%増加した事と合計特殊出生率が0.96で下げ止まった事を伝えています。その分析として20代の流入よりも30代の定着を理由としており、2026年にもその傾向が続くかどうかが関心事となります。筆者はコロナ禍で減った婚姻数の揺り戻しが大きいと見ており、2025年の増加は一時的と判断しています。東京が子育てに手厚いのは確かで、もしそれが効いているなら2026年も出生数が1%ぐらい増えるでしょう。これは来年の今頃の数字を見れば分かります。もちろん東京は長年に渡り若者を地方から引き寄せており、それが合計特殊出生率を下げているのは事実です。傾向としては、東京と言えども少子化は進んでいます。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC033JP0T00C26A6000000/

2026年6月9日火曜日

ようやく利上げ

日銀が6月に利上げ[^1]との観測が強まっています。4月から5月にかけて11兆円を投じて160円から155円に動かした円レートも、わずか1ヵ月で元にもどっています。原油高がインフレを悪化させているので、この円安を放置はできません。基本となる円レートを動かすには利上げが一番というわけです。イラン戦争が長引くのはほぼ間違いないので、日銀は本来の役割である物価の番人に回帰します。利率が1%でもインフレ率よりは低いので、緩和的な金融環境である事は変わりません。財務省による為替介入という奥の手がすぐ効果を失ったのは、4月の日銀の弱気が原因です。


2026年06月17日追記
日銀の利上げに対して、円レートは160円のままです。さらなる円安が待っています。

2026年06月23日追記
日本の円安は赤字国債が原因であり、貿易赤字は経済の実力不足が原因です。

2026年6月8日月曜日

AI対AI

AIをうまく使いこなせる人を採りたいなら、志望動機をAIに書かせる事を禁止してはいけません。就活にAIを使える人材[^1]は大切で、営業を始め多くの職種でそのスキルが生きます。採用する方も志望動機をまずAIに読ませて線引きしてるので、AI対AIという構図です。下手な終活コンサルタントより上手なアドバイスも期待でき、筆者がいま就活生なら絶対AIを駆使します。企業研究にもAIが生かせるので、採用にあたってどんな人が我が社に必要なのかをちゃんと決めておかないと、面接で好印象だったというだけでは不十分です。AIを使える人を採るのか、またはAIを禁止するのかは改めて考えるまでもないと思います。もし採用側にAIを使う気がないのなら、募集要項にAI禁止を明記しましょう。

^1: https://nikkan-spa.jp/2166052

2026年6月7日日曜日

耐震化率

日本は地震国なので、その住宅耐震化率は重要な数字です。この数字は実は住民へのアンケートの結果から推定されたもの[^1]で、実際にすべての住宅を専門家が調べた結果ではありません。だからその数値が90%と言われても鵜呑みにしてはいけません。まずアンケートですから、住民が誤解して回答している可能性があります。また住民がいない空き家はこの結果に含まれません。さらに世帯ごとのアンケートなので、マンションのように世帯数が多いと住宅耐震化率は高めに出ます。つまり建物ごとの耐震化率ではないので、実態を表していないという事です。自治体ごとにアンケート結果から住宅耐震化率を推定しており、こんな不正確な数値を使って予算を計上しています。アンケートよりも建物の建築時期から旧耐震基準かどうかで判定すべき[^2]ですが、古い家でも耐震化工事をしている場合もあるので、専門家による現場検証は欠かせません。現状では、アンケートの結果がどれほど正確なのかすら不明です。

^1: https://www.sankei.com/article/20250524-5SLOHBEQK5LARPN4PQPSDEJKGQ/

2026年6月6日土曜日

年齢制限

自家用車、乗用車ではなく商用車、中型車以上を運転する免許には年齢制限を設けるべきだと思います。このような事故[^1]は年齢制限があれば起こらなかったという事です。75歳以上で商用車や中型車以上を運転するのは毎年試験場で検査して問題がない人だけに限り、75歳以上の免許は原則として自家用車、乗用車だけにしましょう。自主的な免許返納を待っていてはまた事故が起きます。85歳のバスドライバーは勘弁してください。

2026年6月5日金曜日

PIP

Performance Improvement Planの略です。アメリカのIT企業において業務成績が下位の人に渡されるもので、いわば解雇予告です。アメリカはいつでも従業員を解雇できるので、成績が低い人は定期的に解雇されます。どのくらい低いとPIPの対象になるかは会社により違い、下位10%から5%ぐらいが普通です。PIPの結果、成績が上がって解雇を免れる人もいるものの、それは少数派です。アメリカならPIPをもらった時点で転職活動を行い、他の会社に移るのが普通です。日本では簡単に従業員を解雇できないので、特にアメリカの外資系会社の社内規定と日本の法律が合いません。そのためこの様な不幸なケース[^1]が何度も起きています。成績が低いというのは、その会社(上司)と従業員の相性が悪いという事なので、筆者ならさっさと他の会社に移ります。外資系のIT会社の給料が高いのは実力主義が基本になっているからで、誰もが同じ仕事をする工場労働者とは違います。アメリカの常識と日本の常識が違うため、外資系の人事部は採用にあたってこの違いを十分に従業員に告知すべきで、さもないとお互いに不満が残る結果になります。4半期ごとのPerformance Reviewで自分の業務成績への評価が分かるので、少なくとも3ヵ月前から自分がPIPの対象になりそうかどうかは分かります。その時点で同じ会社の他の部署に移るのもよくある手です。こうしたアメリカの常識がないままアメリカ系会社で働くのはお勧めしません。

^1: https://www.ben54.jp/news/3580

2026年6月3日水曜日

とても不都合な少子化

日本の少子化はもはや止められないという現実を表しているのが、この記事[^1]にある「25年出生率は過去最低1.14、10年連続低下」です。年金の財政検証は24年にやったばかりで、そこでは出生率が1.36に増えるというシナリオ[^2]を使いました。そのシナリオはすでに破綻しており、少子化は国の予想より15年ほど前倒しで進んでいます。食品の消費税を8%から1%に下げてもこの傾向は変わらず、国が取り組むべき課題は「より少ない人口でどう国を回すか」です。もちろん増税が必要になり、支出も大幅にカットするべきです。移民も増えず、経済成長がマイナスになる可能性もあります。先送りしてきた諸問題が、いよいよ覆い隠せなくなってきました。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0197C0R00C26A6000000/

同日追記
コメントする「識者」が男ばかりというのが気になります。当事者の意見は?

2026年06月08日追記
国の予想は甘い見通しに基づいており、厚生労働省の試算は当てになりません。

2026年6月2日火曜日

古民家

古民家とは、一般的に築50年以上または昭和25年以前に建築した伝統構法の民家[^1]です。令和の今はそうした家を現代風にリノベして我が家とするのが流行っています。ただし、その古さから分かるように耐震性能と断熱性能は低く、そこを現代風にするにはそれなりにお金がかかります。関東なら関東大震災が1923年に起きたので、それ以前に建てた家でまだ壊れていなければ、ある程度の耐震性能はあると考えられます。でも経年変化で弱くなる場合もあり、専門家の判定が必要です。つまり築50年から103年の間にある古民家は要注意です。そうした家はすきま風も多く、エアコンなしで生活する設計になっているので、快適な家にしようと思えば外見だけ残して他は全部作り直す覚悟が要ります。すると古民家を解体して今風の家を新築した方が安上がりとなり、よほどの物好きでない限り古民家のリノベはお勧めしません。昭和前期に建てた住宅を安くリノベすると、一見きれいで住みやすい家になったように感じます。でも間取りが使いにくかったり、断熱性能が低いままでは快適さという点で限界があります。古民家は収納も少ないので、クロゼットを設けるなどの改築も必要です。なお風呂場とトイレと台所はリノベの最重要ポイントだと思って下さい。ここをケチると住みやすい家にはなりません。

^1: https://www.yamane-m.co.jp/kurasu/4728/

2026年6月1日月曜日

FOMO

Fear Of Missing Out (乗り遅れる恐怖)という表現の頭文字をつなげた物です。AIが省人化で会社に利益をもたらすという予想から、世界の株式が上昇[^1]を続けています。買うから上がる、上がるから買うという状況です。つまりバブルと紙一重です。メタバースが流行った時は、それに関連した会社の株が上昇しました。でもメタバースはお金になりませんでした。さて今回のAI相場はどうなるでしょうか。アマゾンではAIが書いたコードが障害を何度も起こしたため、人間によるコードレビューが強化[^2]されました。AIが期待された利益をもたらすかどうかはまだ分かりません。確かにAIに必要なGPUやメモリーの製造会社は儲かっています。そうした先行投資に見合うだけの利益が他の会社から得られるかどうかは来年には分かるでしょう。


2026年06月09日追記
こうした見直しは当然です。AIのROIはまだ結果が出ていません。

2026年06月15日追記
いよいよバブルが始まったと筆者は思います。30年ぶりです。