2026年9月30日水曜日

ジャングリア沖縄

行った事もない民間のテーマパークについて批判する[^1]のはお門違いなので、筆者は「ジャングリア沖縄」についてスルーしてきました。ところが多額の税金が投入されているという報道[^2]を見て考えを変えました。クールジャパンという赤字垂れ流しのファンドを経由して80億円、沖縄公庫経由で30億円の税金が「ジャングリア沖縄」の親会社に流れています。まだ始まったばかりでパークが赤字なのは当然としても、納税者としてはスルーし続ける事はできません。そこでかねてから心配していたのが、このパークのIPの弱さです。最初は映画ジュラシック・パークの世界を体験させてくれるのか(それなら行く)と期待したものの、どうやらその権利は獲得できなかったようで、わずかにJungliaというロゴにジュラシック・パークっぽさを残すだけです。USJとは違い強力なIPを持たないまま、家族向けの遊園地として設計された「ジャングリア沖縄」が集客に苦労するのは初めから予想されていました。沖縄に観光の目玉を創るという目的は立派です。でも他のパークにもあるようなアトラクションだけで、わざわざこのパークに来る人は多くありません。中途半端なパークという印象があるので、今のところマーケティング的には失敗していると思います。追加の資金でこうした弱みを強みに変えられるでしょうか。

^1: https://diamond.jp/articles/-/399572

2026年9月29日火曜日

ジョブ型導入の評価

この記事[^1]は日本で「ジョブ型雇用」を導入した会社の人事部が、その成果をどう評価しているかを報じています。途中からジョブ型に変えた会社では従来のメンバーシップ型との混合になる事が多く、これがそのままジョブ型の優劣を示すわけではありません。筆者が違和感を覚えたのはその評価項目で、ジョブ型雇用を導入する目的は生産性の向上であるべきなのに、例えば従業員1人当たりの利益は評価項目になっていません。ジョブ型雇用の最大のメリットは不要となった人員を解雇できる事で、これも現在の日本の法律では実現困難です。「なんちゃってジョブ型」では生産性の向上は期待できず、両者の良いとこ取りをねらう人事部が苦労している姿が浮かびます。誰がやっても大差ない仕事は時給で、個人の能力差が大きい仕事は年給で給料を払うのもジョブ型の特徴で、導入の前にこうした仕事の仕分けができているかも大切です。定性的な効果ではなく、定量的な効果を求める調査がこの記事には欠けています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0761G0X00C26A9000000/

2026年9月28日月曜日

個人国債

財政健全性が疑問視されている日本の国債が売れません。機関投資家は長期国債の利率が3%に上昇して含み損を抱え、国債保有高を減らしています。そこで個人投資家にもっと国債を買ってもらおうという動きがあり、減税などのエサを付けて売り出す方向です。銀行預金はすでに国債に化けているので、個人がタンス預金で国債を買ってくれる事を期待しています。それは税務署にとっても資産と所得の把握に役立つので、減税する価値があります。ポイントは国債が他の投資に比べて有利かどうかです。株式や社債もあるので、国債の利子は無税にするとか、国債を相続する時は別の税控除枠を設けるなどのエサが要ります。筆者は日本国債の先行きが不安なので、よぼどのエサがないと手を出しません。

2026年9月27日日曜日

加速する少子化

この記事[^1]によれば、「一生結婚するつもりはない」とする未婚者が2割を超えたそうです。しかもその傾向は年々増加し、少子化を加速するとみられます。収入が低いから結婚しない人もいれば、自由を維持したいから結婚しない人もいます。理由はなんであれ現実に結婚希望が減っているので、日本の少子化は加速します。年金計算の前提は狂い、経済成長どころか縮小も視野に入ってきます。これを打開するには社会の大幅なロボット化しかありません。規制緩和でロボット革命を起こしましょう。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA079VD0X00C26A9000000/

2026年10月19日追記
「2人目欲しい」が過去最低、6年で半減。これも少子化を加速します。

2026年9月26日土曜日

AIの脅威

米国のAI会社がAIの脅威を宣伝しています。それは自分たちがいかに間抜けかを知っているからです。AIは利用者に指示された事を実行するプログラムです。でも既存のプログラムと違うのは、実行方法を教えなくてもAIが学習した知識を使って方法を見つけるという点です。つまり間抜けな利用者がAIに人類を滅ぼせと指示すれば、AIはその指示を実行する方法を探して実行します。AIがドローン兵器を制御すればそれを使い、インターネットに接続してあればサイバー攻撃を使うでしょう。いくらガードレールを設けても、どこかに穴があるのが現実です。人類に役に立つ道具は同時に人類を攻撃するにも役に立つので、間抜けな人間は自己修正できるAIをキルスイッチなしに創る可能性があります。インターネットが止まるだけなら実害は少ないけど、電気が止まれば大変です。敵対する国同士に偽の情報を送って核戦争を始めさせるとか、宇宙にある兵器を地上に降らせるなどのSFのような災厄が起こりえます。人間は間抜けだからこそ、倫理を欠くAIに強大な権限を持たせてしまいます。偽の動画を使って国民を分断し内戦を起こせば、AIがターゲットの国を混乱させる事など簡単です。放送局がハックされ、何が本当の情報なのか分からなくなります。間抜けな人間が知識豊富なAIを制御する方法が分からないので、AIの脅威が現実化するという未来です。既にインターネット上ではAI対AIの戦争が起きており、いつこれがネットの外にエスカレートするのか誰にも分かりません。

2026年9月25日金曜日

非正規労働賃金

もし一人の政治家に日本の低賃金の責めを負わす[^1]なら、それは小泉元首相となります。彼は1年だった非正規雇用の上限を撤廃したため、非正規雇用という低賃金雇用が大幅に増えました。日本は正規雇用と非正規雇用の間に賃金の大きな差があり、それを正当化していたのが期間の上限でした。正規雇用と非正規雇用を比べれば、本当は非正規雇用の方が賃金が上であるべきです。それは非正規雇用が一時的雇用だからです。この点になんら踏み込まず「規制緩和」のつもりで非正規雇用の上限を撤廃したため、企業は雇用の調整弁として正規雇用を減らし、非正規雇用に置き換えました。もし非正規雇用の賃金が高ければ、この置き換えは起きませんでした。そのため低利益率もしくは赤字のゾンビ企業が増え、雇用調整補助金をもらいつつ非正規雇用を使い続ける「低賃金の日本」を招きました。今からでも法律を変えて、非正規雇用の時給は同等の仕事を行う正規雇用の時給より5割多くするなどの決まりを設ければ、日本の平均賃金を上げる事は可能です。もちろんゾンビ企業は潰れますが、それは生産性の高い国になるのに必要な試練です。人手不足の日本で、税金を使って雇用を維持するのは間違いです。

^1: https://president.jp/articles/-/119187

2026年10月02日追記
米通商代表部が、ゾンビ企業を過剰生産と結びつけて日本を批判しています。

2026年9月24日木曜日

積極財政

積極財政を推進する人の意見には、国債は永久に借り換えられるので償還しなくて良いという主張と、現在は異常であり積極財政と減税で経済成長して正常化する必要があるという主張が含まれます。それでも国債の利率が上がりすぎて株式が値下がりし経済が縮小する危険はあるので、利率が高すぎるようなら国債残高を減らすために増税して国債を償還する必要があるとは認めています。つまり鍵は長期国債利率です。日銀が長期国債をたくさん買えばこの利率は下がります。でもそれでは円安となるので物価の番人である日銀には限度があります。そもそも現在が異常というのは、財政赤字のため毎年赤字国債を発行している現状を指しています。日本はバブル経済の時を除けば60年以上も毎年赤字国債で歳入不足を補っています。つまり異常事態が60年以上続いているという事です。言い換えると正常化には一度も成功していません。なぜこれができないかと言うと、財政黒字になるとすぐ国民が減税を求めるからです。10年物国債の利率はほぼ3%まで上がり、日米介入で155円に高めた為替レートも160円に戻りつつあります。円安とインフレ防止のため日銀は政策金利を更に上げる必要があり、今年中に1.5%となるでしょう。そこに消費税減税が加わるので、長期国債利率も3%を超えて上がります。国債の償還をしなくても利払いは必要で、インフレによる税収増加を入れても財政赤字は増えます。積極財政したけりゃ同時に増税も必要というのが正論です。

2026年09月27日追記
「コアCPI、8月は+2.6%に加速」エネルギー補助金を除いた数値です。
日銀の利上げが後手に回っています。

2026年9月23日水曜日

アンダーパス

うまい日本語がないアンダーパスは、異常気象の日本で危険箇所[^1]になっています。短期的には大雨が予想される時に事前に通行止めにするとして、長期的にはそうした危険箇所をなくすべきです。立体交差にするのがアンダーパスの役目なので、下にもぐるのではなく上に通すという事です。その方がポンプも不要となり危険をなくせます。ポンプの設置と保守を考えれば、全体のコストはアンダーパスでも陸橋でも同じです。こういう所で予算をケチってはいけません。冠水したアンダーパスは車からは路面の様に見え、前の車に釣られて入ってしまう事故が何度も起きています。トラックは走れても乗用車は無理という場合、途中で車が止まってパニックになります。人口が減少し高齢化する日本で、こうした危険箇所はゼロにすべきでしょう。


同日追記
アンダーパスは「へこ道」と呼んだらどうでしょう。へこんだ道という意味です。

2026年9月22日火曜日

ビザ厳格化

日本の滞在ビザ厳格化は「日本人ファースト」の結果です。個人的には移行期間が短すぎるように思うので、影響を受ける外国人はお気の毒です。ただし、この記事[^1]はやや的を外しています。在日外国人が日本経済に役立つかどうかがビザの要件であり、真面目かどうかは関係ありません。1人500万円の資本金が3000万円に増額という事は、6人集めて3000万円の資本金を用意して、その内ひとりが経営ビザを取得し、他の5人を技能ビザで雇えば良いという事です。技能ビザは家族の同伴も可能です。経営ビザだとオーナーシェフはできないので、オーナーは高い日本語能力(N2程度)を必要とします。反移民運動は米国から始まり欧州にも広まっています。その波がとうとう日本にも来てしまったという事です。筆者は外国人が増えても増えなくても日本の社会保障制度の維持はどのみち無理だと思っているので、人手不足を補うには賃金アップと大幅なロボット化を望みます。年金の計算では人口の10%(1億人中の1000万人)まで外国人労働者が増えると仮定しており、これは「日本人ファースト」のため実現しません。本気でロボット化を進めないと、日本は経済成長どころか輸入品が買えない貧乏国になります。AIによる失業は日本においては顕在化せず、人手不足は続きます。

^1: https://friday.kodansha.co.jp/article/479952

2026年9月21日月曜日

機械化の反動

このCNN記事[^1]は、アメリカのスタバやマクドナルドで起きている機械化の反動を伝えています。注文方法がスマホまたは店舗内の機械にタッチする方法になり、顧客の手間が増えたのと店員との会話がなくなり、来店数が減ったというものです。特に店員との会話がなくなった事は顧客にとって大きな損失となり、機械化をやめて店員が注文を取る方法に戻しています。つまり顧客はコーヒーを飲みに来ただけではなく、店員との会話やお店の人間味あふれる空間を楽しみに来ているという発見です。同様の機械化が進む日本ではどうなるでしょうか。スタバやマクドナルドに何を求めるのかは国民性による差があるので、他人との刹那的な会話を楽しむアメリカとそうではない日本では違いがあります。もちろんコスト削減と時間短縮を狙った機械化には一定の反発があり、試行錯誤はこれからも続くでしょう。AIロボットが口で言われた注文を聞き取って、さらに顧客の喜びそうな一言を言えるまでに進化すれば、その方が好まれる可能性もあります。

^1: https://edition.cnn.com/2026/09/17/business/technology-retail-food-economy

2026年9月20日日曜日

転勤拒否

昭和の常識だと失敗するのが転勤辞令です。この記事[^1]にあるように、令和の転勤では順番を間違えてはいけません。まず転勤してもらいたい従業員に非公式に転勤の可否を尋ねるのが最初です。これなしに転勤を決めると拒否される場合があり、お互いにがっかりする結果になります。従業員にも家庭の事情があり、たとえ独身でも動けない人はいます。普段からどんな生活をしているかの情報を集めるのも管理職の仕事です。配偶者がいれば会社員かどうか、親がどこに住んでいるかなどランチでも食べながら雑談の形で聞いておくべきです。共稼ぎだと配偶者の仕事のため転勤できないのは普通で、そこに介護や子育ても加わるとますます転勤は無理となります。会社がたとえ幹部候補として転勤させたくても、本人にその気がなければ拒否は当然です。辞令ひとつで会社員が転勤できたのは専業主婦のおかげで、令和の今ではもう無理です。人手不足の日本で採用は売り手市場であり、会社の希望と本人の希望をすり合わせる努力が欠かせません。終身雇用も右肩上がりも保証できないのに、転勤辞令に従業員がおとなしく従うと思ってはいけません。

^1: https://gentosha-go.com/articles/-/81598

2026年9月18日金曜日

再度ババ抜き

この記事[^1]は「奈良の山村など48自治体で子ども増」という見出しで読者の興味を誘っています。でもその内容には失望です。上位20位までの自治体のうち、奈良県の5市町村を合計すると15歳未満の人口は44人増えています。過疎地なので割合は大きく見えても、44人です。20位の沖縄県南城市ひとつだけで388人増えているのに比べれば、ほぼ誤差範囲です。もちろん奈良県の自治体が子供を呼び寄せる理由は分かります。でも仕事のない所に人は来ません。そうした子供は成長して高校大学に行くためいずれ地元を離れます。それに国内で人口を奪い合っていても、しょせん過疎地というババ抜きにすぎません。リモートワークは縮小傾向にあり、千葉県流山市は2788人増えています。これは東京に近く、地下鉄が通ったからです。農業であれ工業であれ、生産性の高い場所に人口を集めて、コストのかかる過疎地は減らしていくのが人口減少日本の生きる道です。累積国債額がGDPの倍以上ある日本に、ババ抜きをしている余裕はありません。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC2871Q0Y6A820C2000000/

2026年9月17日木曜日

宿泊税増税

日本はもっと宿泊税を取るべきです。その税金で観光地にゴミ箱を整備し、ゴミ回収業者を雇うと良いでしょう。インバウンドの増加コストをインバウンドの人たちに払ってもらうのは当然です。旅行者にとってゴミ問題は大きく、分別収集も慣れないと難しいので観光地にゴミ箱は必須です。宿泊税として最低10%は常識で、この記事によればアムステルダムは20%も取るそうです。日本もビクビクせずにどーんと10%にしたら良いでしょう。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF21A390R20C26A7000000/

2026年9月16日水曜日

40兆‌円

2027年度の国債発行額が2026年度と同程度の40兆円になる[^1]そうです。これだけ税収が増えても国債発行額が減らないのは深刻です。つまり経済成長で財政赤字を減らすのは無理という事です。国債のうち建設国債は10兆円を下回るので、残りを日本の人口で割るとひとり当たりの赤字国債額は約30万円となり、これだけの増税をしないと財政赤字をゼロにできません。ところが少しでも税金が余れば、国民はすぐ減税を求めます。手取りの収入が増えれば、赤字国債額が積み上がって物価が上がっても気にしません。自分だけ良ければ、今さえ良ければという国民ばっかりですね。返す当てのない借金を続けて、日本はどうなってしまうのでしょうか。またこの記事[^2]は短期的な日本国債の格付けは変わらないという反面、消費税減税の財源問題はスルーしており、来年4月からの金利の動きは不明です。海外投資家は将来の日本には興味がなく、この数年で自分の投資がどれだけのリターンになるかのみを追求するので、長期的視点を持つべきは日本国民です。政府は今だにデフレ脱却宣言をせず、日銀はインフレ対策として金利を上げるという矛盾にも非難の声は聞こえません。

^1: https://jp.reuters.com/jp/world/japan/QWBHFY6RT5IYNMK5ZKOIAEKQNY-2026-09-14/

2026年09月25日追記
「デフレ宣言をしないのは、デフレに​後戻りすることは​ないという判断ができないから」
という言い訳には説得力がありません。そんな判断はどこの誰にもできません。

2026年9月15日火曜日

パワハラ

こういう報道[^1]には怒ります。大人のイジメ、職場のパワハラで若者が犠牲になるのは最悪です。年上に反論しにくい日本という社会特有の問題です。職場の新人は年上から仕事を教えてもらわなければならず、その年上がサイコパスの場合は自殺に追い込まれます。法律で取り締まるだけでなく、若者にもパワハラ対策を学校で教える必要があります。誰でも人権があり、イジメやパワハラは犯罪だという知識を授け、模擬訓練でパワハラを受けたときにどう行動するかを教えましょう。そうした職場はさっさとやめて良いという常識が欠けています。教師によるパワハラもあってはいけません。サイコパスは、おとなしい真面目な若者を狙います。

2026年9月14日月曜日

外国籍の生活保護

この判決[^1]は「外国籍の生活保護」を否定しています。生活保護を目的とした来日を防ぐ上で、これは必要な判決です。ただし憲法を始め日本の法律はどこまでが「国民」を対象にしているのか不明です。すべての「国民」が日本国籍を持つ人だとすると、日本国憲法は日本にいる外国人には適用されません。同じく法律の大部分も外国人には適用されず、犯罪を取り締まる根拠を失います。日本人口の3%強は外国人となり、こうした外国人と法律の問題は増えるでしょう。法律ごとに適用対象を決めるのか、憲法は外国人に適用されるのかといった議論に答えが必要です。

^1: https://www.jiji.com/jc/article?k=2026091100966

2026年9月13日日曜日

在留資格更新手数料

この記事[^1]が指摘する在留資格更新手数料は、そうした外国人労働者を雇う企業が払うべきです。なぜなら、それは業務に必要な人手を雇う経費だからです。外国人労働者に依存していながら、企業が在留資格更新を援助しないのは意味不明です。日本人がやりたがらない仕事をやってもらうなら、払うべき物は支払いましょう。それで利益が出ないのならば、そう国に文句を言うべきです。更新手数料は法務省傘下の出入国在留管理庁が管理しており、老人介護は厚生労働省の縄張り、農業は農林水産省の縄張り、町工場は経済産業省傘下の中小企業庁の縄張りです。担当する省庁がバラバラなので、お互いに手数料変更の影響をどこまで考慮していたか疑問です。更新手数料は企業が払い、必要経費として財務省傘下の税務署に認めさせるのがスジです。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/feature/iwasetekikasete/20260912-GYTAT00073/

2026年9月12日土曜日

これは大変

日本の情報安全性のレベルを表すのがこの記事[^1]です。それによると政府共通のパソコンや通信ネットワークの環境「ガバメントソリューションサービス(GSS)」が不正アクセスを受け、各府省庁の職員らおよそ24万6000件の氏名や住所など個人情報が漏洩した可能性があるそうです。デジタル庁が管理しているシステムなので、肝心要の政府機関が一番大切なセキュリティ対策を実行していないという証拠です。仮想私設網(VPN)の脆弱性を利用されたという事で、基本中の基本ができていません。デジタル庁のセキュリティ担当幹部はクビです。

2026年9月11日金曜日

FRB利上げ

この記事[^1]が示唆するのはFRBの利上げです。8月のCPIが3.4%となったことで、2%を目標とするFRBから見ればインフレ率が高すぎます。恐らく来週のFOMCで0.25%ポイント上げて、3.75%から4.0%へ誘導するものと思われます。中間選挙直前の利上げとなりトランプからは嫌われるでしょう。でも原油高は彼が始めたイラン戦争が原因なので、インフレを抑えるのが仕事のFRBとしては仕方ありません。来週は日銀も利上げを決めて1.25%にする予定なので、日米間の利率差は変わりません。円レートへの影響も中立となり、むしろ原油高のため短期間で円安に戻ると思います。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN11BIU0R10C26A9000000/

2026年09月18日追記
日銀が1.25%に利上げしても円レートは円安に振れました。介入の効果は落ちています。

2026年9月10日木曜日

GDP減少シナリオ

消費者物価で1%、エネルギー補助金を除く実質で2%のインフレを経験している日本は、現状維持でも物価上昇でGDPが毎年2%増えます。財政赤字のGDP比が減れば良いという日本政府は、GDPが今後も一定の割合で増える事に賭けています。では日本のGDPが減るシナリオはないのでしょうか。過去[^1]を見ると例えば2009年や2020年はその前年と比べてGDPが減っています。2009年はリーマンショック、2020年はパンデミックが原因です。これらは外部要因で単発のイベントと考えられます。いわば関東大震災クラスのイベントです。でも人口の減少は消費と供給の両方を同時に減らすので、長い目でみれば大きな原因になります。また貿易赤字はGDPを減らすので、円安で輸入額が増えたりデジタル赤字が増えるとGDPは減ります。日本はエネルギーの自給率が低いうえイラン戦争で原油価格が上がっているので、貿易赤字は増える方向にあります。またインバウンド消費は輸出に相当するので、インバウンドがどこまで伸びるかも懸念になります。つまり短期的には原油高とインバウンドの頭打ちがGDPを減らし、そこに人口減少が追い打ちをかけるというシナリオがありそうな線です。もちろんGDPが増加するシナリオもあり、財政拡大で政府支出を増やせばそれだけGDPも増えます。ただし、それでは財政赤字も増えるので逆にGDP比が増えます。

2026年9月9日水曜日

インフレ下のリフレ

ベッセント米財務長官が日本の経済政策に注文を付けています。「インフレ下のリフレは逆効果だからやめろ」[^1]という注文です。その本音は、リフレで日本の国債の利率が上がると、それにつられて米国債の利率も上がるからというものです。円高誘導と引きかえに日銀の利上げを求め、リフレの終了を求めています。ところが経済成長を狙う高市首相は財政拡大を止められません。財源のない財政拡大を決めればトラスショックの再現となり、それを避けるには綱渡りのような経済運営が必要です。日本のインフレ率はエネルギー補助金を除けば2%を超えており、税金を使ってガソリン価格やガス料金を下げているだけで、下げた分は国債に化け「財源のない財政拡大」と見なされます。日銀とFRBがそれぞれ利上げに踏み切ると、方向性が定まるのでその後一ヵ月でまた円レートは160円に戻ると見ています。

^1: https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/Z3VUFPXO7JIKHF5C42JZIPM6PI-2026-09-08/

2026年09月11日追記
実質短期金利はまだマイナスで緩和的です。よりインフレが進む状況という事です。

2026年9月8日火曜日

独身と手当

筆者も独身で日本の会社に就職した時におかしい[^1]と思っていました。家族手当や子供手当などはよく組合が毎年の増額を要求してました。でも独身者には関係ありません。会社の給料は何に対する対価なのかという疑問です。もし給料が仕事で会社にもたらした利益への対価ならば、家族手当や子供手当は独身者にとり不公平な仕組みです。すべての独身者が結婚して子供を持つ訳ではないので、そうした手当は何のためにあるのかが疑問でした。共稼ぎが一般になった現在、見直しが必要な手当でしょう。子ども手当も国家が社会保障の一部としてやるべきで、会社の給料とは無関係にすべきです。基本給を上げると固定費が増えて困る会社と、毎年手取りを増やしたい組合がひねり出したのが家族手当や子供手当であったと思います。働き盛りの30代の転職を防ぐ効果もあるのでしょう。これは年功序列の賃金とも関係する話です。20代の賃金は低めに抑えて、40代の賃金を高めにする事で生活コストと給料のバランスを取るという考え方です。つまり給料は仕事で会社にもたらした利益への対価ではなく、運命共同体として会社に人生を捧げる事への対価となります。転職が一般化した令和の時代にはミスマッチです。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA276A60X20C26A7000000/

2026年9月7日月曜日

お手本教育

筆者もこの指摘[^1]には同意します。つまり日本の教育は大学まで「批判がなく」「正解があって」「記憶中心」であり、時代遅れだと言っています。お手本をなぞるような教育なので、筆者はこれを「お手本教育」と呼びます。この教育が生まれた背景は、昭和の日本が「追いつき追い越せ」だったからです。日本が経済成長するには主にアメリカをお手本にすればよく、自動車と家電をより安価で輸出し貿易黒字を稼ぎました。ところが平成になり「追い越した」日本にはお手本がなく、それまでの成功体験が逆に足を引っ張る内向きの国になりました。ビジネスに教科書や正解はなく、事例研究があるのみです。特にネットでつながった世界市場で、他社の真似ではコスト競争になり中国や他のアジア諸国に勝てません。AIで得られるのは過去問の答えだけで、しかも全世界で同じAIを使っています。新しいアイデアは既存のアイデアを批判する事から始まるので、日本の「お手本教育」では経済成長を生むビジネスは難しいでしょう。「お手本教育」は「メンバーシップ型雇用」と共に「追いつき追い越せ」には最適な組み合わせでした。ところが令和の今となっては、最悪の組み合わせとなっています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD215RH0R20C26A8000000/

2026年09月29日追記
これが良いとは言いません。でも日本のユニコーン企業数は少なすぎます。

2026年9月6日日曜日

不正と仕組み

この「ちいかわキャンペーン」問題[^1]は、不正できない仕組みの欠如が原因です。キャンペーンを企画した側が従業員による不正を予想して、それができない仕組みを設計しなかったという事です。どんな従業員にも「出来心」というスキはあり、そのためにたとえば経費精算には上司による承認が必須となっています。マクドナルドのハッピーセットにも景品目当てに買い占めとネットでの転売という問題があったのに、似たような問題が起きる可能性に気づけなかったのは想像力が足りません。従業員に当たりの景品を入れる役目を与えれば、誰の監視もない所でその景品を抜くぐらい朝飯前です。景品の補充を管理職の仕事にするか、または引換券の発行に留めてレジで封印された中身が見えないガチャガチャを回すという方法なら不正を防止できます。もとは「性善説」による見逃しだったとしても、簡単に不正ができる仕組みを放置するのは「手抜き」であり、企画側の仕事の詰めが甘いという評価は免れません。会社において「性善説」は通用せず、内部統制は法律で必須とされています。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260905-GYT1T00218/

2026年9月5日土曜日

SEOとAIO

日本の購買サイトはデザイン重視で文字を絵の中に埋め込んだり、凝ったフォントを使うため文章を絵として使う事が多いので、そうした文字は検索エンジンから見えなくなっていました。ページの先頭にメタデータのキーワードとして入れておけば回避できるものの、説明文が検索エンジンから見えないのは問題です。そこでAI最適化として説明文を文字で入れておけば、AIの学習時に読んでもらえるという期待[^1]があります。筆者はAIエージェント向けにAPIを用意するのがAI最適化だと思っていたので、これなら検索エンジン最適化とAI最適化は同じという事ですね。同様にPDFも避けるそうなので、PDFの多い役所のサイトはAIと相性が悪そうです。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC069TH0W6A800C2000000/

2026年9月4日金曜日

増税と人気

この「史上最低だと思う」首相ランキング[^1]を見ると、増税がいかに嫌われるかが明らかです。でもそれ以上に嫌われている首相もいて、政治家の大変さが分かります。こうした首相は国民の希望に応える政策を実行しただけであり、何もやっても万人受けしない首相という役目の厳しさを示しています。増税だって税金を払う人ともらう人がいるわけで、払う人からは嫌われるけど、もらう人からは歓迎されます。誰だって税金を減らして収入は増やしたいので、日本の累積赤字は国民1人当たりで1000万円を超えています。そんな中で食品消費税を8%から1%に減税すると決めた高市首相が、経済成長を目的とする大ばくちに打って出たのが2027年度の予算です。税収入が増えると減税の声が上がり、経済成長しても累積赤字減少は起きません。赤字国債が始まってから60年以上経つのに、累積赤字が減った年度はひとつもありません。赤字国債を使わずに国を回すにはバブル経済がこの先何年も続く必要があり、それは明らかに無理なので円の価値は下がり続ける運命です。

^1: https://www.jprime.jp/articles/-/43223

2026年9月3日木曜日

一方通行ドア

アメリカではよく見かけるのに日本では見ないもののひとつが「一方通行ドア」です。アメリカの映画館の出入り口とか、公共施設の出入り口などにあります。その形は外側にドアノブのないドアであり、内側からはドアを押すだけで開くので外に出られますが、外からはドアを引く取っ手がないので開けられません。映画館は入り口と出口が別なので、出口から人が入らないようにこうなっています。熊本のイオンモールにもこうした「一方通行ドア」があれば、外に避難した後でお客が中に戻る事[^1]は防げます。普段は開けておき、モールを閉める時だけに使うドアです。こうした設備があれば、入り口と出口を分けられるので災害時に少数の入り口だけに警備員を置くという対応ができます。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20260904-GYS1T00022/