2021年7月22日木曜日

ブレークスルー感染率

コロナのmRNAワクチン完了者でもデルタ株に感染するという報告があります。例えばファイザーのワクチンは、去年の治験で症状を抑える効果が95%、感染を抑える効果が90%、重症化を抑える効果が100%となっていました。流行のデルタ株でも大きな変化はないとされているので、ブレークスルー感染は10%のワクチン完了者に起こり、そのうちの半分には症状が現れて、残りの半分は無症状感染者になると仮定します。東京オリンピックのために来日する人数は最大で105,000人[^1]と見積もられ、開会式までにそれだけの人数が集まると仮定すれば、今までに空港や選手村でのコロナ検査で陽性となった人は90人ぐらい[^2]なので、割合だと0.09%となります。これはブレークスルー感染率の10%に較べるとはるかに少ないので、それぞれの選手や関係者が出身国のバブルで守られていた証明となります。なおブレークスルー感染率が10%なので、コロナ検査で陽性となる人数は最悪10,500人と考えられ、もしバブル方式を使わなかったらその位まで増えると考えられます。実際にはバブルで守られているので、大きめにみて1%がブレークスルー感染すると仮定すれば、バブルの中で最大1,050人程度のコロナ陽性者が出そうです。


2021年8月9日追記
来日した選手と関係者の総数が4万2681人で、そのうち空港での検査でコロナ陽性が判明したのは37人、大会の管轄下で行った検査では138人の感染が判明しました。合計175人で4万2681人に対して0.4%にあたり、最大1%という見積もりは妥当でした。これを見る限り、バブル方式での東京オリンピックは成功したと言えます。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。