オミクロン化
伝染性のウイルスには一般的に「毒性と感染性が反比例する」という経験則があります。たとえばエボラ・ウイルスは死亡率が50%以上と高い反面、感染者がすぐ発症して動けなくなるので、パンデミックにはならずに済みました。新型コロナ・ウイルスはご存じのように死亡率は1%を下回るものの、感染者が無症状のまま歩き回るので世界中に感染が拡がり、パンデミックを引き起こしました。新型コロナのデルタ株は日本の2021年夏の感染爆発[^1]の原因となり、東京を中心に医療崩壊を招いた一方で、それ以前の感染のピークと較べると死亡率は下がっており、「毒性と感染性が反比例する」状況になっています。もちろんこれには抗体カクテルのような治療薬の進歩のおかげという可能性もあります。そこにオミクロン株が加わり、さらに「毒性と感染性が反比例する」傾向が南アフリカから報告[^2]されています。オミクロン株はデルタ株より数倍感染力が強いため、ワクチン未接種でも症状が軽症で治まるという報告には勇気づけられます。オミクロン株がパンデミックを終わらせるカギになる事を期待します。
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