2022年5月22日日曜日

物価と金利

物価上昇率が年に2%だとすれば、借金の金利はそれ以上ないと誰もお金を貸しません。物価が2%上昇するという事は、1年でお金の価値が2%低下するという事です。金利が1%では、1年後には貸したお金の1%を損する計算です。この場合投資家はインフレ率以上のリターンが望める株や貴金属などに投資するので、低い金利の債券はそのままでは売れません。つまり債券の価格は下がり、金利が上がります。物価上昇と金利は連動しており、物価は上がるけど金利は下がるという事態は矛盾しています。その矛盾した状況を作り出そうというのが日銀の方針です。物価は上がるのに金利を下げるとどうなるか。現状では円安となりさらに物価が上がります。日本の貿易収支はすでに赤字が定着しており、本来なら金利を上げて円安を防ぐべきなのに、日銀は動きません。それは日銀の手詰まりを表しており、矛盾した方針の結果です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。