2022年5月28日土曜日

特任大学教授

この記事[^1]にある日本の特任大学教授とは、10年の有期雇用で働いている「教授」を指します。その10年で成果を上げられれば無期雇用に移行するかも、というポジションです。その10年という期限が来年から始まります。アメリカの大学院で修士号を得た筆者は、アメリカで無期雇用の教授になる事がどれだけ大変かを知っています。博士号を取っても民間企業で働く人が多く、大学に残るにはまず博士論文を使って色々な大学に自分を売り込みます。それでも運良く大学に採用されて得るポジションは助教授、つまり有期雇用の教授です。そのうえ数年のうちにめぼしい成果をださないとクビです。大学は限られた予算で最大の成果を出すために、より多くの有望な博士に機会を与えたいからです。民間労働者と大学の有期雇用の教授は比較になりません。オファーを待つのではなく、自分から行きたい大学に自分を売り込む人だけが生き残ります。研究のお金が欲しければ、YouTubeで自分の研究を宣伝してクラウド・ファンディングのプロジェクトを立てる事もできます。それに日本だけでなく、アメリカや中国に行って研究を続けても良いのです。海外で成果を出せば、日本に凱旋帰国する事もできます。研究者も受け身ではダメだという事です。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/179934

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