外交、軍事に次いで大切なのが食料安全保障です。ここにも税金が投入されており、コメや小麦は関税や補助金で管理されています。日本のコメは海外よりもコスト高で、小規模農家が多い事を反映しています。この報道[^1]はコメと小麦にあまり小売り価格差がないような印象を与えますが、実はカロリー当たりで小麦はコメの半額です。小麦は食べるのに手間がかかり、炊飯器で炊けば食べられる米とは違います。小麦は国内産が15%しかなく、85%は輸入しています。コメは反対に国内産がほぼ100%で、TPPで義務的に少しだけ輸入しています。自然エネルギーで輸送や調理ができ、水や肥料も手に入ると仮定すると、天気が良ければコメの生産を続けるのが食料安全保障となります。ただしコメ農家は時間とともに減り、日本の人口も減っているので、需要と供給のバランスを取るのが難しくなっています。多すぎれば価格が下がり、少なすぎれば上がります。食料安全保障という意味では、生産量が多すぎれば税金で価格を上げ余分を備蓄し、少なすぎれば備蓄を放出して価格を下げるのがセオリーです。でも人口が減る局面では、毎年コメが余ります。古いコメは食味が落ちるので、備蓄を限りなく続ける事はできません。余ったコメを輸出するにはコスト高[^2]を是正する補助金が必要で、やはり税金が必要です。どこまで税金を使って食料安全保障を維持するのかは政治判断であり、もっと国民が声を上げるべきでしょう。
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