2023年10月18日水曜日

遺伝子改変と遺伝子組み換え

遺伝子改変(ゲノム編集)と遺伝子組み換えは似て非なる操作[^1]です。遺伝子を本に例えると、本の特定のページを切り取るのが遺伝子改変で、他の本から持ってきたページを目的の本に挿入するのが遺伝子組み換えです。遺伝子改変は自然にも起きる現象で、人間が編集技術を用いてその現象を加速する行為とみる事ができます。オオカミから犬が生まれ、その犬を人間が自然交配で人間に役立つ変異だけを選んだ結果、今の犬は見かけや大きさが何種類にも分かれています。遺伝子改変もこれと同じ現象です。これに対して、遺伝子組み換えは自然には余り起きません。まれにウイルスを経由して他の生物の遺伝子が入り込む事はあるものの、それ以外には種の違いを越えて交配しても子孫は残りません。遺伝子組み換えはまったく新しい生物を生み出す可能性があるので、厳重に管理された環境で研究されています。

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