2023年10月21日土曜日

続くインフレ

日銀は2%台のインフレが2024年も続く[^1]と予想しています。その裏には賃金の上昇が仮定されているので、2024年の賃金が実際にどこまで上がるかが焦点です。2023年も前年の物価上昇を受けて賃金が上昇しました。ところが名目賃金は物価ほど上昇せず、実質賃金はむしろ下がりました。原油高も続いており、来年もインフレが続くという予想はほぼ確実です。マイナス金利の解除が2024年の前半に期待されているのも、インフレが高止まりしているからです。2%台のインフレは日銀の目標でもあり、今の円安が来年も続くとみられます。ただし、実質賃金がプラスになる要素は見当たりません。日本の生産性は低いままで、インバウンド観光だけが伸びています。値上げによる売上高上昇は増税に寄与するものの、実需はむしろ減っています。実質賃金がマイナスのままでは、インフレは庶民の可処分所得を減らすだけです。

^1: https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/UQQXVVGG6BKLVJUFATNYA7ZRNA-2023-10-18/

2023年10月31日追記
YCC撤廃にむけ、日銀は徐々に長期金利を上げていく作戦です。

2023年11月07日追記
「9月の実質賃金2.4%減、18カ月連続でマイナス」これが日本の実力でしょうか。

2023年11月22日追記
「9月の実質賃金、2.9%減」確定値です。パートの賃金が上がりません。

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