2024年1月13日土曜日

紙とネット選挙

せっかくマイナンバーカードが普及しつつあるので、ネット選挙について考えました。マイナンバーカードには個人認証に使えるシリアル番号があり、マイナンバーそのものを使わなくても、前もって登録しておけば本人確認ができます。スマホに投票アプリがあるとすれば、マイナンバーカードと4桁の暗誦番号から投票システムにログイン可能です。これは紙による従来の投票に較べると、確実に本人確認ができるという意味で画期的です。紙の投票では投票用紙をもらう時に本人確認がありません。投票ハガキを郵便箱から盗めば、その家の人に代わって投票が可能です。ただし紙の投票にはネット選挙にはない利点があり、それは投票の秘密が守られるという事です。一度投票用紙に候補者の名前を書いて投票箱に入れてしまえば、誰が誰に投票したかは分かりません。でも投票用紙の正しさは守られ、後から数え直しもできます。ネットで投票する場合、誰が誰に投票したかは記録が残ります。その記録を残さないと、後から数え直しができません。つまり本人確認ができるが故に投票のプライバシーが失われます。もしこのトレードオフを受け入れるなら、ネット選挙は今でも技術的に可能です。おそらく選挙のコストは下がり、逆に投票率は上がるでしょう。筆者は誰が誰に投票したかをサーバー側で暗号化し、裁判所の命令なしには解読できないという条件があれば、このトレードオフを受け入れます。投票数はリアルタイムで分かるので、選挙結果は投票が締め切られた瞬間に発表となります。従来の紙の選挙とネット選挙は共存でき、10年くらいかけて移行すれば良いと思います。

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