2024年12月24日火曜日

1996年と2024年

この記事[^1]の面白い点は、1996年と2024年で各国の物価と平均賃金を比較した表です。日本は物価が1.1倍になり、平均賃金は0.98倍と実質賃金がマイナスになっています。比較対象となった米国、英国、ドイツ、フランスは物価が1.6倍以上、平均賃金は1.8倍以上と実質賃金がプラスです。もちろんこの28年で日本の物価が1.1倍となったことから、日本の所得控除額を1.1倍以上に増やすのは当然です。この5ヵ国の中で、日本だけが実質賃金マイナスというのが大問題です。その原因は非正規雇用にあり、円高に対処するためにパートやアルバイトで平均賃金を下げた政策が間違いだったと示しています。ここに切り込まないまま異次元緩和で円安に日本を誘導しても、実質賃金がマイナスでは困ります。正規雇用と非正規雇用の大きすぎる差を放置したまま、円安で物価が上がっています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA202IE0Q4A221C2000000/

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