2024年5月18日土曜日

清めの塩

死が穢れであり、それを塩で清めるという発想は神道から来ています。葬式は仏教で行い、その後は神道に従うという構図です。これはつまり日本では死後の世界を縄張りとするのが仏教で、生前の世界を縄張りとするのが神道だという証拠です。年末にお寺に鐘を突きに行き、年が明けると神社に初詣に行くのも同様です。年が終わるというのは擬似的な死であり、新年の始まりは新しい人生を表します。お寺には檀家のお墓があり、神社にはそうしたお墓がありません。死後の幸せを願ってお祈りするのがお坊さんで、現世の幸せを願ってお祈りするのが神主さんです。結婚式も神社の担当で、仏教では結婚を認めていない宗派もあります。こうして二つの異なる「宗教」が共存しているのが日本です。

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