2025年2月8日土曜日

インフラ保守

この記事[^1]の主張は「インフラは壊れる前に直せば安く済む」と「過疎地を見捨てるな」だと思います。虫歯を放っておくとインプラントで高いけど、検診で早く見つければ詰め物で済むから安い、というのと同じです。それはその通りでしょう。ただ、「過疎地を見捨てるな」には要注意です。インフラの修理に建設国債を使えば、その国債の償還に税金か利用料値上げが必要で、人口が減る日本でインフラの優先度付けは避けられません。つまり過疎地が人口密集地より後回しになるのは当然です。次に「棄民思想」[^2]を主張する同氏の指摘は、的外れだと思います。過疎化した被災地の住民に移住の費用を出すのが国の方針で、これは「棄民思想」ではありません。お金は出さないから勝手にやれ、というのが「棄民思想」です。東日本大震災では過疎地に税金で多くの住宅を建てました。ところが若者は避難先に定住したので、過疎地に戻ってきたのは高齢者だけであり、こうした住宅も多くは空き家[^3]となっています。税金で空き家を増やすのは愚かな政策です。同氏の主張には「誰がそのお金を払うのか」という視点が欠けており、感情的な空論となっています。

^1: https://gendai.media/articles/-/146402

2025年02月15日追記
上水道も2割の管が法定耐用年数を超えています。問題先送りとの指摘です。

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